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【観劇感想】劇団サラリーマンチュウニ『富士美町の朝日荘』(ネタバレなしです)

「サラリーマンの表現活動を応援する。食えない役者を減らす。」

という理念をかかげて活動している劇団サラリーマンチュウニ。上野ストアハウスにて全6回公演です。

 

知り合いが所属していながらも今まで観られなかったのですが、今回初めて観ました!

 

結論から言うと、かなり良かったです!ひいき目なしでホント良かった!!

 

富士美町という架空の町の、朝日荘というアパートを舞台に繰り広げられる、短編6本。

各ストーリー同士に密接な関連はないものの、大家役は共通して出演していて、一つの大きな統一感をだしています。

もう一つの特徴として、この朝日荘はワケあり物件です。なのでどの短編にもそれぞれ幽霊、もしくはそれに準ずるモノが出てきます。いま振り返るとどんだけ人死んでるんだよ!って思いますが、なぜか受け入れられてしまう雰囲気を作り出しています。

 

笑い要素を入れつつも、それぞれの幽霊が持つ事情が話をドラマチックにしていくわけですが、短編ながら一筋縄ではいかない展開が多くて、見応え抜群でした!うるうるっとくることも何度も。

中盤で、10分弱で終わる軽ーいテイストのものが挟まれてリラックスさせてくれます。これも絶妙な上演順だなあと。1時間50分ほどでしたが、全く疲れずずっと楽しんで観ることができました!!

 

「幽霊」ってストーリー作る上で結構便利な存在でして、死んでいるのでドラマチックな背景をもちやすいし、出たり消えたりも強引に辻褄合わせられます。

今回の短編、場所固定で「幽霊(みたいなもの)が出る」という共通点を持たせたのは非常にうまいなあと思いました。(普通のオムニバスで幽霊出しまくったら、「またかよ!」ってなるし。)

そしてそれぞれ違う作者が書いていて、いい感じにテイストもバラけつつ、統一感がでる。うん、ありだなこの形式!

 

芝居外のことでも、開演前のアナウンスにちょっと一工夫あったり、スタッフも多くて感じが良かったりと好印象でした。

2月11日(日)まで上野ストアハウスで2800円です!

 

余談ですが、自分は観た日、早めに上野ストアハウス付近に着いてしまって、カフェでも入ろうかと思ったんです。が、全然ない!!チェーン店さえもない!とさまよい歩いていたところ、ビルや町工場の隙間に不意に超良さげなカフェを見つけました。あまりにも好みど真ん中なので感動したので、そのカフェの紹介も記事にしました!↓

http://nantomogeki.hatenablog.com/entry/2018/02/09/171423

皆様も上野ストアハウスに早く着いてしまった場合ぜひ入ってみてください!

  

【公演情報】

劇団サラリーマンチュウニ『富士美町の朝日荘』

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)
劇場  上野ストアハウス
出演

鈴木雄一、五十嵐友紀、堀雄介、伊集院尚悟(以上、劇団サラリーマンチュウニ)、伊藤麻衣(teamオムレット)、大川美里(アイリンク(株))、重田和哉、杉乃前ネイティ(空想嬉劇団イナヅマコネコ)、永江軍艦、升田智美(ジャングルベル・シアター)、三浦拓実、宗像玲於奈(劇団SUBUTA!)

 

料金 2,800円 前売・当日共通
公式サイト
https://www.sara-chu.com/

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
タイムテーブル

2月8日(木) 19:30開演
2月9日(金) 19:30開演
2月10日(土) 14:00/19:30開演
2月11日(日) 13:00/17:00開演
※受付開始は開演60分前、開場は開演30分前を予定しています。

物語は部屋からも産まれる。それが訳あり物件なら、なおさらだ。

小高い坂を登れば、そこから富士山がよく見える。
ここ富士美町に建つ朝日荘。窓からは、朝日に映える富士山。
このアパートの一室で、今日もまた物語が産まれる。

『歪みの向こうから』(作・演出: 伊集院尚悟)
『訳アリ物件の幽子さん』(作: 小林隆徳、演出: REM)
『ぜ・く・し・ぃ』(作・演出: 堀 雄介)
『物件No.48 誰か居る』(作・演出: 五十嵐友紀)
『生活音が聞こえる部屋』(作・演出: 永江軍艦)
『雨降る晩に』(作: にしのがわ花梨、演出: 升田智美)

笑いあり、涙あり、絶叫あり。訳あり物件が紡ぎ出す、カオスな物語。
進化を続けるサラリーマンチュウニが贈る、珠玉の短編集。

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